今年も上々です                        2011年6月

今春は雨が少なく気温の上がり方も遅かったので、茶作のスケジュールが
全体的に遅めでお茶以外の農作物も皆同じ印象を受けました。実際訪れた
5月中旬以降は毎年とても暑い日が続くのですが初めてあまり暑さを感じ
なかった気がします。育ちが遅いので産量は少なめですが、品質はどこの
産地でも例年通りのようです。

コンテスト茶の事情は例年以上に変化しています。
Formosa Tea Connectionでは、今年は国内事情からお求めやすいランクで
品質に見合うセレクトを産する茶農より買い付けているのですが、中国の
ブローカーが面子にかけて特等奨・頭等奨上位の作品を20斤まとめて高額
交渉している実態があり今後は手に入りにくい状況になっていくようです。
定価+○○な部分+ブローカー手当+○○分的な図式で、高額でごく一部の
顧客に流れていきます。何処の産地のコンテストでも一様にこの実態を見
ました。Formosa Tea Connectionが始まった十三年前もすでに台湾茶バブ
ルは始まっていた感じですが、さらに暫くまだ上昇気流に乗って続くので
しょう。お茶を飲みながらの世間話では凍頂烏龍茶を産する鹿谷郷の農会
(農協)の金庫には154億NT$相当がプールされているという話もありま
した。お金を上手に稼ぐことに長けてきた人たちが、上手に素敵に使う使
い方もマスターしてくれることを願っています。

国内経済もはっきり二分している傾向が顕著です。
中国人が消費する物や物流、その他対中国事業は発展・上昇していますが、
中国物や中国人が顧客にならないビジネスは衰退・停滞が著しいです。
Formosa Tea Connectionでも台灣で面白いモノを買うのはますます難しい
現状に直面し今後は修正をせまられそうです。

街の移り変わりの推移も激しさを増しています。
古い街並や懐古が何気に少しずつ消されている喪失感を時々感じています。
新しい西洋化した文明ばかりの発展は、日本人には東京にいるのと変わら
ない特別感の薄れたものになってしまいます。私的には国際力でもない国
力でもない個人力を鍛えていかなければと強く思いました。

今のところ放射能等の大問題のない台湾は当方には羨ましくも思え、逞し
く元気な国だなとつくづく思いました。台灣烏龍茶も然り。
食品の安全が一番高価なものになっていく昨今の世界事情。台灣も然り。
合成起雲剤の無検査長期乱用が明るみになり、番組を賑わせていました。
台湾に日本のお土産を持っていけず、日本には台灣のお土産を吟味して
持ち込むという何とも不穏なシーズンでもありました

今年も皆様に美味しい春茶をお届けできることに感謝しております。
縁あって日本に届いた烏龍茶たち どうぞお楽しみいただけますように。